この記事の要点
– 全国のレスリング大会・合宿・練習会をひとつの画面で横断検索できる無料Webアプリを公開しました。
– Wrestling Platform 代表 有元伸悟さんとの試行錯誤から生まれたプロジェクトです。
– 現在 92件の情報を掲載中。主催者・指導者・保護者からの情報提供で育てていく仕組みです。
📢 ご協力のお願い:あなたの大会・合宿情報を教えてください
このアプリは、皆さんからの情報提供で成り立っています。
- 大会を主催される方
- 合宿・練習会を企画する指導者の方
- お子さんが参加する試合をご存知の保護者の方
- 「これも載せた方がいい」と気づいてくださった選手・関係者の方
入力2〜3分のフォームに、ぜひお寄せください。
大会の宣伝・告知も歓迎しています。地域の小さな練習会から、全国規模の大会まで、どうぞお気軽にお寄せください。
「次の大会、いつ・どこで?」を、もっと簡単に
「来月の試合、どこでやるんだっけ」
「夏の合宿、どこか参加できるところはないか」
「うちの地域の練習会、もっと知りたい」
レスリングに関わっていると、こうした問いに何度もぶつかります。
情報は、各都道府県協会のサイト・SNS・PDF・知り合い経由の口コミに散らばっていて、必要なときにすぐ取り出せない。
——その「探しにくさ」を、少しでもましにしたい。
そんな思いで、このたび 「WrestLink」(レスリング大会スケジュール検索) を公開しました。
👉 アプリを開く:WrestLink:レスリング大会スケジュール検索
スマホでもPCでも使えます。インストール不要、無料です。
なぜ作ったか — レスリング界の「情報の散らばり」
私(伊藤奨)は、研究者としてレスリングに関する研究を行う一方で、元レスラー・コーチとしてマットの上にも立ってきました。
両方の側から見ていると、レスリングという競技には「情報インフラの空白」があると感じます。
- 大会の要項は 各団体のサイトやPDFに点在している
- 合宿・練習会は、知り合い経由の クローズドな情報になりがち
- 保護者の方は、子どもの試合スケジュールを 一覧で把握する手段がほとんどない
- 指導者は、複数の大会・遠征を 重ね合わせて計画するのに毎回労力がかかる
選手の競技力や大会の運営は、現場の方々の努力で着実に磨かれてきました。
一方で、「情報をどう束ねて届けるか」という部分は、競技全体としてまだ伸びしろが大きい領域です。
Wrestle InSight では普段、研究や書籍を通じて「強さの理由を、解剖する」という発信をしています。
ただ、最終的に効いてくるのは、実戦でのトライ&エラーです。いくら良い解説記事を書いても、それを試すための試合・合宿にたどり着けなければ意味がない。
研究者として、競技の「土台」となる情報インフラづくりにも貢献したい——
それが、このアプリを動かし始めた一番の理由です。
有元伸悟さんとの試行錯誤
このアプリは、私ひとりの発案ではありません。
Wrestling Platform 代表の 有元伸悟さんとの対話の中から、形になっていきました。
Wrestling Platform とは
Wrestling Platform は、「レスリングを生涯スポーツに」をスローガンに、常設のレスリング専門ジムを創設し、日本唯一のレスリング専門教則を手掛けるなど、レスリングの普及のために活動している組織です。
技術動画というアウトプットの形は違いますが、有元さんと私には共通の問題意識がありました。
レスリング界全体の「発信」と「情報の届き方」を、もう一段引き上げたい。
プロジェクトが動き出すまで
昔から有元さんとは年代・階級が近いこともあり、頻繁に練習をご一緒させていただいていました。
ルールクイズアプリを公開した際に、現場経験の豊富な有元さんへ「ぜひ使ってみてフィードバックをください」とご連絡したところ、アプリ自体への感想に加えて、こんな一言が返ってきました。
「試合の情報検索できるやつ、つくれへんの?」
軽い一言でしたが、ここから二人での議論が始まりました。話していて、改めて見えてきたのはこんな課題です。
- データはあるのに、届いていない。 各団体・大会主催者は、要項やPDFを丁寧に作っている。にもかかわらず、選手・保護者の手元では「どこを見ればいいか分からない」状態になっている。
- 検索の入り口が競技単位で揃っていない。 種目ごとに横断的に見られるサービスが、レスリングにはほぼ存在しない。
- ユーザー参加型でないと続かない。 一人や二人で全国の情報を網羅し続けるのは現実的ではない。主催者・指導者・保護者が情報を寄せ合う仕組みが必要。
設計上、悩んだポイント
ここからは、二人で議論しながら詰めていった部分です。
- 「試合」と「合宿・練習会」を分けるかどうか
→ 利用者の探し方が大きく違うため、タブで分けることに。 - 絞り込みの粒度
→ 都道府県・カテゴリ・スタイル(フリースタイル/グレコローマン/女子等)の3軸を最初から用意。あれもこれも入れず、「探す側が迷わない数」に絞る方針で一致。 - 公式情報へのリンクの扱い
→ アプリ側で勝手に要項を書き換えると正確性が落ちる。主催者の公式情報URLやPDFを必ず添える設計に。 - ユーザーからの情報をどう取り込むか
→ 信頼性を保ちつつ、間口は広くしたい。情報提供フォーム → 確認 → 掲載というシンプルな流れに。
「何でも載せられる」ではなく、「現場の人が安心して使える」ことを最優先にしています。
アプリでできること
ここからは、実際の機能を簡単にご紹介します。
1. 全国のレスリング情報を、ひとつの画面で
現在、92件の大会・合宿・練習会の情報を掲載しています(2026年4月末時点)。
順次拡充していきます。
2. 「試合」「合宿・練習会」の2タブ構成
目的別にタブを切り替えるだけ。
「試合だけ見たい」「夏の合宿を探している」のどちらにも、すぐにたどり着けます。
3. 開催エリア・カテゴリ・スタイルで絞り込み
- 大会開催エリア:自分の地域、遠征候補の地域だけを表示
- カテゴリ:小学生・中学生・高校生・大学生・一般・マスターズ など
- スタイル:レスリング/ビーチレスリング など
組み合わせて使うと、目的の大会・合宿が一気に絞り込めます。
4. 公式情報へのリンク・PDFを必ず表示
アプリは「入口」です。
最終的な要項・申込は、必ず主催者の公式ページ・PDFをご確認ください——という設計を徹底しています。
5. PWA対応:スマホでアプリのように使える
特別なインストールは不要ですが、スマホのホーム画面に追加すると、ふつうのアプリのように起動できます(PWAという仕組み)。
画面上部の「📱 ホーム画面に追加」ボタンから、数タップで設定できます。
試合会場・合宿先でも、サッと開けます。
このアプリは、皆さんからの情報提供で育っていきます
ここがいちばん大事な話です。
私や有元さんがどれだけ頑張っても、全国津々浦々の大会・合宿・練習会の情報を二人で集めきることはできません。
このアプリは、主催者・指導者・保護者の皆さんからの情報提供で、はじめて意味のあるインフラになります。
こんな方からの情報提供をお待ちしています
- 大会・選手権を主催されている方
- 合宿・練習会を企画されている指導者の方
- お子さんが参加した・参加予定の試合をご存知の保護者の方
- 「これも載せた方がいいよ」と気づいてくださった選手ご本人
情報提供フォーム
入力にかかる時間は 2〜3分程度です。
内容を確認のうえ、順次掲載していきます。
大会の宣伝・告知も歓迎しています。
「うちの地域でこんな大会をやっている」「夏に合宿を開く」——どうぞお気軽にお寄せください。
これからの展開
公開はゴールではなく、スタート地点です。
今後、以下のような方向で育てていく予定です(優先順位は皆さんのフィードバックで変わります)。
- 掲載件数を増やす:合宿・練習会の情報を特に強化
- カレンダー連携:Google カレンダー等への登録を1タップで
- 地図表示:会場の場所を地図で確認できるように
- お気に入り機能:気になる大会をブックマーク
- 通知:申込締切が近い大会のリマインド
「こうなってたら使いやすい」というご意見・ご要望は、お問い合わせ窓口(info@wrestleinsight.com) や 公式LINE、SNSのDM でお気軽にお寄せください。
レスリング界の未来へ
最後に、少しだけ大きな話を。
このアプリが目指しているのは、「個人を強くする」ことそのものではありません。
もちろん、結果として個々の選手の準備が整いやすくなれば嬉しい。
ただ、もう一段引いて見ると、ねらいはこちらです。
- 主催者が 情報発信しやすくなる
- 保護者・選手が スケジュール管理に消耗しない
- 地方の大会・合宿が 見つけてもらえるようになる
- 結果として、競技に関わる人の出入りがしやすくなる
レスリングという競技は、強化・育成・普及——どの層にも、向き合うべき課題があります。
「情報インフラ」は地味な領域ですが、強化の現場・育成の入口・普及のすそ野、そのどこにも効いてくる土台だと信じています。
有元さんも、私も、レスリングに育てられた一人です。
競技に少しでも何かを返したい。
二人の思いが重なり、形となったのがこのアプリです。
関連リンク
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
よろしければ、以下もチェックしてみてください。
🥇 まずはアプリを使ってみる
👉 WrestLink:レスリング大会スケジュール検索を開く
📩 情報提供のご協力をお願いします
🎓 レスリングの普及・技術を学ぶ:Wrestling Platform
「レスリングを生涯スポーツに」をスローガンに、常設のレスリング専門ジムや日本唯一のレスリング専門教則動画を手掛ける、レスリング普及活動の組織です。
有元伸悟さんが代表を務めています。
📖 書籍『レスリングを探求する』
「強さの理由を、解剖する。」
元レスラー・コーチ・研究者の三つの視点で書かれた、レスリングの解剖図鑑。
💬 公式LINE:最新情報をお届け
レスリング科学の新着記事、新刊情報、新しいツールのお知らせなどを、月数回お届けしています。
「次の試合・次の合宿に、迷わずたどり着ける。」
そんな当たり前を、皆さんと一緒に作っていけたら嬉しいです。ご意見・ご感想は、info@wrestleinsight.com や 公式LINE、SNSのDM でお気軽にどうぞ。
——伊藤 奨(Wrestle InSight)/有元 伸悟(Wrestling Platform)

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