ピリオダイゼーションとは?レスリング選手のための年間トレーニング計画の考え方

トレーニング科学

こんにちは。
Wrestling Lab を運営している伊藤奨です。

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このnoteでは、書籍の制作過程やレスリングに関する知見を、科学の視点からわかりやすく発信しています。


今回のテーマは「ピリオダイゼーション」

前回は「%1RMを用いた負荷設定」について紹介しました。
今回は少し視野を広げて、年間を通じたトレーニング設計の考え方──
**ピリオダイゼーション(期分け)**について解説します。

一年中、同じトレーニングをしていませんか?

ほとんどの競技には、試合が集中する「試合期」と、試合のない「オフシーズン」があります。
にもかかわらず、「一年中ずっと同じようなメニューを繰り返している」という選手も少なくありません。

でも実は、年間を通してトレーニング内容を段階的に変えていくことで、
より大きな筋力・パワーの向上が得られることが、科学的に示されています。

その鍵となるのが、ピリオダイゼーションという考え方です。

そもそも「目的に応じたトレーニング」が大原則

トレーニングの目的は、主に以下の4つに分類されます:

  • 筋力

  • パワー

  • 筋肥大

  • 筋持久力

しかし、「特異性の原理」に従えば、これらを1回のトレーニングですべて同時に鍛えることは難しいのが現実です。
また、筋肥大などの効果を得るには、一定の時間が必要です。

「来月試合だから筋肥大させよう!」では、間に合いません。

ピリオダイゼーションとは?

**ピリオダイゼーション(Periodization)**とは、年間のトレーニングを複数の時期に分け、
それぞれに目的を設定することで、効率的なパフォーマンス向上を目指す考え方です。

各期の目標に応じて、以下のようなトレーニング変数を調整します:

  • 負荷(重さ)

  • 回数(reps)

  • 休憩時間

  • 種目の種類

ただし、ピリオダイゼーションの導入は決して簡単ではありません。
競技スケジュールや個々の選手の特性に応じて柔軟に設計する必要があるため、専門的な知識を持つトレーナーや指導者の意見を聞きながら計画を立てるのが理想的です。

ピリオダイゼーションの5つのサイクル

① 筋肥大期
 → 高強度トレーニングに耐えられる基礎を構築
 → 低負荷・高ボリューム

② 筋力期
 → 中負荷・中ボリュームで最大筋力の向上を狙う

③ 筋力/パワー期
 → 高負荷・低ボリュームでスピードとパワーを向上

④ 試合/ピーキング期
 → 最小限の高強度トレでパフォーマンスのピークへ

⑤ 積極的休養期
 → 心身のリフレッシュを目的に、軽度の運動のみ

ピリオダイゼーションのメリット

  • トレーニングのマンネリ化を防止できる

  • 各能力を効果的に向上できる

  • 試合にピークを合わせる計画が立てやすい

まとめ

1年で最も大事な大会に向けて、
**「自分のピークを、自分で作る」**ための考え方。
それがピリオダイゼーションです。

新しい年度の始まりに、自分だけの年間トレーニング計画を立ててみてはいかがでしょうか?

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── 伊藤 奨

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