こんにちは。
Wrestling Lab を運営している伊藤奨です。
現在、**2025年12月にKindleで出版予定の書籍『日本レスリングの強さを解剖する』**を執筆中です。
このnoteでは、書籍の制作過程やレスリングに関する知見を、科学の視点からわかりやすく発信しています。
今回のテーマは「ピリオダイゼーション」
前回は「%1RMを用いた負荷設定」について紹介しました。
今回は少し視野を広げて、年間を通じたトレーニング設計の考え方──
**ピリオダイゼーション(期分け)**について解説します。
一年中、同じトレーニングをしていませんか?
ほとんどの競技には、試合が集中する「試合期」と、試合のない「オフシーズン」があります。
にもかかわらず、「一年中ずっと同じようなメニューを繰り返している」という選手も少なくありません。
でも実は、年間を通してトレーニング内容を段階的に変えていくことで、
より大きな筋力・パワーの向上が得られることが、科学的に示されています。
その鍵となるのが、ピリオダイゼーションという考え方です。
そもそも「目的に応じたトレーニング」が大原則
トレーニングの目的は、主に以下の4つに分類されます:
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筋力
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パワー
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筋肥大
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筋持久力
しかし、「特異性の原理」に従えば、これらを1回のトレーニングですべて同時に鍛えることは難しいのが現実です。
また、筋肥大などの効果を得るには、一定の時間が必要です。
「来月試合だから筋肥大させよう!」では、間に合いません。
ピリオダイゼーションとは?
**ピリオダイゼーション(Periodization)**とは、年間のトレーニングを複数の時期に分け、
それぞれに目的を設定することで、効率的なパフォーマンス向上を目指す考え方です。
各期の目標に応じて、以下のようなトレーニング変数を調整します:
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負荷(重さ)
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回数(reps)
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休憩時間
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種目の種類
ただし、ピリオダイゼーションの導入は決して簡単ではありません。
競技スケジュールや個々の選手の特性に応じて柔軟に設計する必要があるため、専門的な知識を持つトレーナーや指導者の意見を聞きながら計画を立てるのが理想的です。
ピリオダイゼーションの5つのサイクル
① 筋肥大期
→ 高強度トレーニングに耐えられる基礎を構築
→ 低負荷・高ボリューム
② 筋力期
→ 中負荷・中ボリュームで最大筋力の向上を狙う
③ 筋力/パワー期
→ 高負荷・低ボリュームでスピードとパワーを向上
④ 試合/ピーキング期
→ 最小限の高強度トレでパフォーマンスのピークへ
⑤ 積極的休養期
→ 心身のリフレッシュを目的に、軽度の運動のみ

ピリオダイゼーションのメリット
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トレーニングのマンネリ化を防止できる
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各能力を効果的に向上できる
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試合にピークを合わせる計画が立てやすい
まとめ
1年で最も大事な大会に向けて、
**「自分のピークを、自分で作る」**ための考え方。
それがピリオダイゼーションです。
新しい年度の始まりに、自分だけの年間トレーニング計画を立ててみてはいかがでしょうか?
📘 『日本レスリングの強さを解剖する』 は2025年12月にKindleで出版予定です。
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── 伊藤 奨


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